2012/06/24

ほろ酔い は・し・ご 展 予告編⑫ 銅に生命を叩きいれる

さーて、今日も景気よくいきましょう!
まずは、金工の福知秀幸さんのご紹介です。

パグの口元から何かが芽吹いています!

パグ犬のクシュッとした皺。いつも濡れて光っているくりっとした目。
これは銅を火で焼き、金槌を使って叩くことで、少しずつ形作られたものです。
この手法を、金工のなかでも鍛金と言います。


これは、ジュエリーフック。福知さんいわく、空也上人像へのオマージュだとか。

福知さんは学生時代に授業の中で、金属の平たい板が、人の力と金槌だけでみるみるバケツ状に立ち上がり、三次元の形になるのをはじめて目にしました。
冷たい印象だった金属が金槌で何千回、何万回とたたくうちに、とても温かく、命の温もりを宿すような印象になっていくことに、とても感動したそうです。



そして、作品の表面に現れる槌目が、自分の生きている一秒一秒を刻んでいるように思え、とても好きだと言います。

福知さんのお話を聞いて、銅という無機物にも、実は生命みたいなものがあるのかなー?と、ふと頭に浮かびました。
あぶったり叩いたりという長い対話を経て、ようやく 外に出てくるような。


ほろ酔い展には、銅鍛金のぐい飲みとビアマグを出展予定。
銅のぬくもりをぜひ感じていただきたいです!

【作家プロフィール】

福知秀幸

私は昔から他の生命にとても興味がありました。何で同じ生命なのにこんなにも人間と違うのだろうか。
その自分(人間)との「違い」が気になっているのかもしれません。
その「違い」にはどんな理由があって、どんな意味があるのか、いつも考えてしまいます。
人間以外の生命に目を向けることで始めて人間とは何なのかが見えてくるのだと思っています。
私の表現したいものは『命の形』です。

 

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